あんびるやすこだより
東京神保町サイン会…2011年2月

読者のみなさん、こんにちは。

2月3日から、東京の神保町にある本屋さん「ブックハウス神保町店」で
「あんびるやすこ原画展(げんがてん)」がはじまりました。

picture1

さて、きょうは原画展にかざってあるわたしの絵についてお話しましょう。
わたしの絵は、ペンと筆でかいた「水彩画(すいさいが)」。
みなさんが、学校の授業やスケッチ会でかく絵とおなじかきかたです。
ですから、うんとちかづいて見ると、はみだしていたり、ぬりのこしがあったりすることに気がつくかもしれません。
原画展へいけるひとは、そんな小さなしっぱいをみつけてみてください。

picture2

色をぬるのにつかっている絵の具は、「カランダッシュ」というなまえの絵の具。
絵の具といっても、「カランダッシュ」はチューブにはいった絵の具ではなくて、クレヨンの形をしています。
クレヨンを紙でできたパレットにこすりつけ、それを水でとかして使うのです。
(このクレヨンの写真も、「原画展」でみることができます。)
「カランダッシュ」はスイスでつくられていて、それぞれの色がとても美しく、何色まぜてもにごらない、
すぐれた水性クレヨン(水にとけるクレヨン)です。

ぜんぶで84色もあるのですが、わたしはたいてい、何色がまぜ合わせてぬっています。
クレヨンには色ごとに番号がついているので、わたしのアトリエのひきだしには、
何番と何番をまぜあわせると、この色になるというメモがたくさんはいっています。

シルクの髪の色は何番と何番をまぜてつくる、というメモや、
「小島の森ものがたり」の何ページ目の夕焼けの色は何番で作ったかというメモも。
どれも、そのときつくえの上にあった紙のきれはしや、
ダイレクトメールのふうとうやはがきのはしっこに色をぬりつけて、
そのよこにはしりがきのメモがかいてあるだけですが、わたしにはとてもたいせつな財産(ざいさん)です。

picture3

27日には「原画展」のかいじょうでサイン会があります。
サイン会のまえには、みじかい「お話し」(インタビュー)もすることになりました。
「魔女商会」や「ルルとララ」の本を作るときの話をしたり、みなさんからのしつもんにこたえたりするよていです。
そのときには、魔女商会のデザインスケッチのページの原画を、何枚かみなさんにお見せしようと思っています。
リフォームのざいりょうがはり付けてある、シルクのスケッチブックの原画です。
東京やそのちかくに住んでいるどくしゃのみなさん、きょうみがあったら見にきてくださいね。
みなさんにあえるのを、たのしみにしています。

では、またつぎのあんびる便りでお会いしましょう。
2011年2月